GETPWNAM

Section: Linux Programmer's Manual (3)
Updated: 2020-11-01
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名前

getpwnam, getpwnam_r, getpwuid, getpwuid_r - パスワードファイルのエントリーの取得  

書式

#include <sys/types.h>
#include <pwd.h>

struct passwd *getpwnam(const char *name);

struct passwd *getpwuid(uid_t uid);

int getpwnam_r(const char *name, struct passwd *pwd,
               char *buf, size_t buflen, struct passwd **result);

int getpwuid_r(uid_t uid, struct passwd *pwd,
               char *buf, size_t buflen, struct passwd **result);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

getpwnam_r(), getpwuid_r():

_POSIX_C_SOURCE
    || /* glibc 2.19 以前: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
 

説明

getpwnam() 関数は、ユーザー名 name にマッチするパスワードデータベースのエントリーを 要素毎に分解し、各要素を格納した構造体へのポインターを返す (パスワードデータベースの例: ローカルのパスワードファイル /etc/passwd, NIS, LDAP)。

getpwuid() 関数は、ユーザー ID uid にマッチするパスワードデータベースのエントリーを 要素毎に分解し、各要素を格納した構造体へのポインターを返す。

passwd 構造体は、<pwd.h> で以下のように定義されている:

struct passwd {
    char   *pw_name;       /* ユーザー名 */
    char   *pw_passwd;     /* ユーザーのパスワード */
    uid_t   pw_uid;        /* ユーザー ID */
    gid_t   pw_gid;        /* グループ ID */
    char   *pw_gecos;      /* ユーザー情報 */
    char   *pw_dir;        /* ホームディレクトリ */
    char   *pw_shell;      /* シェルプログラム */ };

これらのフィールドの詳しい情報については passwd(5) を参照のこと。

getpwnam_r() と getpwuid_r() 関数は、それぞれgetpwnam() と getpwuid() と同じ情報を取得するが、取得した passwd 構造体を pwd が指す領域に格納する。passwd 構造体のメンバーが指す文字列は、 サイズ buflen のバッファー buf に格納される。成功した場合 *result には結果へのポインターが格納される。エントリーが見つからなかった 場合やエラーが発生した場合には *result には NULL が入る。

呼び出し


    sysconf(_SC_GETPW_R_SIZE_MAX)

は、 errno を変更せずに -1 を返すか、 buf の初期サイズの推奨値を 返す。(このサイズが小さすぎる場合、呼び出しは ERANGE で失敗し、この 場合には呼び出し側はバッファーを大きくしてから再度呼び出すことができる。)  

返り値

getpwnam() と getpwuid() 関数は、 passwd 構造体へのポインターを返す。 一致するエントリーが見つからなかった場合や、エラーが発生した場合は NULL を返す。 エラーが起こった場合、 errno が適切に設定される。 呼び出しの後で errno をチェックしたい場合は、 呼び出しの前に (この値を) 0 に設定しておくべきである。

返り値は静的な領域を指しており、その後の getpwent(3), getpwnam(), getpwuid() の呼び出しで上書きされるかもしれない。 (返されたポインターを free(3) に渡さないこと。)

成功すると、 getpwnam_r() と getpwuid_r() は 0 を返し、 *result に pwd を設定する。 マッチするパスワードエントリーが見つからなかった場合には、 0 を返し、 *result に NULL を設定する。 エラーの場合、エラー番号を返し、 *result に NULL を設定する。  

エラー

0 または ENOENT または ESRCH または EBADF または EPERM または ...
指定された name または uid が見つからなかった。
EINTR
シグナルが捕捉された。signal(7) 参照。
EIO
I/O エラー。
EMFILE
オープンされたファイルディスクリプター数がプロセス毎の上限に達している。
ENFILE
オープンされたファイルの総数がシステム全体の上限に達している。
ENOMEM
passwd 構造体に割り当てるメモリーが十分なかった。
ERANGE
与えられたバッファー空間が不十分である。
 

ファイル

/etc/passwd
ローカルのパスワードデータベースファイル
 

属性

この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース 属性 値
getpwnam() Thread safety MT-Unsafe race:pwnam locale
getpwuid() Thread safety MT-Unsafe race:pwuid locale
getpwnam_r(),
getpwuid_r()
Thread safety MT-Safe locale
 

準拠

POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, SVr4, 4.3BSD. pw_gecos フィールドは POSIX では規定されていないが、 ほとんどの実装に存在する。  

注意

上記の「返り値」以下の記述は POSIX.1-2001 に拠る。 この標準は「(エントリーが) 見つからないこと」をエラーとしていないので、 そのような場合に errno がどのような値になるかを定めていない。 そのため、エラーを認識することは不可能である。 POSIX に準拠して、エントリーが見つからない場合は errno を変更しないようにすべきである、と主張する人もいるかもしれない。 様々な UNIX 系のシステムで試してみると、そのような場合には 0, ENOENT, EBADF, ESRCH, EWOULDBLOCK, EPERM といった様々な値が返される。 他の値が返されるかもしれない。

フィールド pw_dir には、ユーザーの作業ディレクトリ名の初期値が格納される。 ログインプロセスは、このフィールドの値を使って、 ログインシェルの HOME 環境変数を初期化する。 アプリケーションが、ユーザーのホームディレクトリを決定する場合には、 (getpwuid(getuid())->pw_dir の値ではなく) HOME の値を検査するようにすべきである。 なぜなら、このようにすることで、ユーザーがログインセッション中で 「ホームディレクトリ」の意味を変更できるようになるからである。 別のユーザーのホームディレクトリ (の初期値) を知るには getpwnam("username")->pw_dir か同様の方法を使う必要がある。  

例

以下のプログラムは getpwnam_r() の使用例を示したもので、コマンドライン引数で渡されたユーザー名に対する 完全なユーザー名とユーザー ID を探すものである。

#include <pwd.h> #include <stdint.h> #include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <unistd.h> #include <errno.h>

int main(int argc, char *argv[]) {
    struct passwd pwd;
    struct passwd *result;
    char *buf;
    size_t bufsize;
    int s;


    if (argc != 2) {
        fprintf(stderr, "Usage: %s username\n", argv[0]);
        exit(EXIT_FAILURE);
    }


    bufsize = sysconf(_SC_GETPW_R_SIZE_MAX);
    if (bufsize == -1)          /* 値を決定できなかった */
        bufsize = 16384;        /* 十分大きな値にすべき */


    buf = malloc(bufsize);
    if (buf == NULL) {
        perror("malloc");
        exit(EXIT_FAILURE);
    }


    s = getpwnam_r(argv[1], &pwd, buf, bufsize, &result);
    if (result == NULL) {
        if (s == 0)
            printf("Not found\n");
        else {
            errno = s;
            perror("getpwnam_r");
        }
        exit(EXIT_FAILURE);
    }


    printf("Name: %s; UID: %jd\n", pwd.pw_gecos,
            (intmax_t) pwd.pw_uid);
    exit(EXIT_SUCCESS); }  

関連項目

endpwent(3), fgetpwent(3), getgrnam(3), getpw(3), getpwent(3), getspnam(3), putpwent(3), setpwent(3), passwd(5)  

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

関連キーワード

passwd   パスワード   エントリー   struct   構造体   getpwnam   格納   bufsize   ポインター   getpwuid   ユーザー名   データベース   ホーム   exit   size   マッチ   gecos   バッファー   Thread   safety   locale   ログイン   argv   検査   分解

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関連するコマンド・関数

getpwnam.3   getpwuid.3   getpwuid_r.3   getpw.3   fgetpwent_r.3   getpwent_r.3
 

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